PDFを印刷する前に、1ページ目だけでなく全ページの用紙サイズと向きを確認します。PDFのページサイズとプリンターにセットする用紙サイズは別の設定です。
最初に確認する3項目
印刷結果の大きさが合わないときは、次の3項目を分けて考えます。
- PDFページの寸法:ファイル内に記録されているページの幅と高さ
- プリンターの用紙サイズ:A4、A3、B5、Letterなど、実際に使う用紙
- 印刷倍率:「実際のサイズ」「合わせる」「カスタム倍率」など
PDFがA4でも、プリンター側がLetterになっていたり、「合わせる」で自動縮小されたりすると、意図した大きさになりません。反対に、PDFがA3なのにA4用紙へ「実際のサイズ」で印刷すると、端が切れることがあります。
PDFページサイズチェックの使い方
このページのチェックでPDFを選びます。ファイルはブラウザ内で解析され、サーバーへ送信されません。結果には、ページ数、PDFバージョン、1ページ目の寸法、全体のサイズと向きの構成が表示されます。
判定対象は50 MBまで、ページ構成の確認は先頭200ページまでです。パスワード付きPDF、破損したPDF、一部の特殊な構造は解析できない場合があります。
このチェックで確認するのはページの幅・高さと向きです。裁ち落とし、フォント埋め込み、カラープロファイル、プリンター固有の余白までは確認しません。
A4かどうかを確認する
A4の規格寸法は 210 × 297 mm です。縦向きなら幅210 mm・高さ297 mm、横向きなら幅297 mm・高さ210 mmですが、用紙規格はどちらもA4です。
診断結果の1ページ目がA4でも、文書全体が同じとは限りません。「構成」にA4以外のサイズや複数の向きが表示されていないか確認してください。
| 表示例 | 意味 |
|---|---|
| A4・縦のみ | 確認範囲はA4縦で統一 |
| A4・縦 / A4・横 | 用紙はA4だが向きが混在 |
| A4 / A3 | ページサイズが混在 |
| その他 | 主要規格と一致しない寸法を含む |
サイズや向きが混在している場合
複数サイズのPDFを一度に印刷すると、プリンターのトレイ、用紙選択、倍率によって結果が変わります。印刷前に、混在が意図した構成かを確認します。
意図した混在なら、Acrobatの「PDFのページサイズに合わせて用紙を選択」を使える場合があります。ただし、複数サイズの用紙と対応トレイが必要で、実際の選択肢はプリンターとドライバーに依存します。
意図しない混在なら、元データのページ設定を直してPDFを書き出し直す方が確実です。印刷画面だけで全ページをA4に合わせると、文字や図の大きさがページごとに変わることがあります。
「実際のサイズ」と「合わせる」の違い
Acrobatの主なサイズ設定は次のように働きます。
- 実際のサイズ:PDFを拡大・縮小しない。用紙に入らない領域は切れる場合がある
- 合わせる:選択した用紙の印刷可能領域に収まるよう、ページを拡大または縮小する
- 特大ページを縮小:大きいページだけ縮小し、小さいページは拡大しない
- カスタム倍率:指定したパーセントで拡大・縮小する
「A4に印刷する」ことと「A4サイズのPDFを100%で印刷する」ことは同じではありません。寸法が重要な申請書、ラベル、型紙などは、印刷後に定規で実寸を確認してください。
規格外サイズと表示された場合
「その他」は、チェックが認識するA3、A4、A5、B5、Letter、Legalの寸法から外れていることを示します。数ミリの違いでも、作成アプリの設定や裁ち落としを含むPDFでは意図した寸法の場合があります。
すぐにA4へ変換せず、次を確認してください。
- 元データのページ設定
- 入稿先や提出先が指定する仕上がり寸法
- 裁ち落としを含むデータか
- 印刷時に等倍が必要か
印刷前の最終チェック
- 診断で全ページのサイズと向きを確認する
- プリンター側の用紙を選ぶ
- 「実際のサイズ」か「合わせる」かを目的に合わせて選ぶ
- 印刷プレビューで欠け、余白、ページごとの倍率を確認する
- 寸法が重要なら1枚だけ試し刷りする
ページサイズは正しいのに写真や図がぼやける場合は、PDFの用紙寸法ではなく元画像のピクセル数が不足している可能性があります。画像を印刷できる大きさと解像度を確認する方法も確認してください。